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08カナダGP レースレポ

剥離する路面の問題を抱えたカナダの市街地コースでの予選は
それこそが今回のレースの戦略をばらつかせる基本となった。

去年初優勝を遂げた新星ハミルトンが今年もポールを獲得する。
予想ではガソリンが軽いと思われたウイリアムズのニコに、ルノーのアロンソも上位に食い込んだ予選だった。
また今年はかなり調子が良いBMWのクビサが2位を取り
鉄板の王者と予想されたフェラーリ勢は3位と6位にそのポジションを落とす。
そして市街地と言う難しいコースに路面が悪い状況と来た。
何かしら変わった結末が起こる事は誰しも予想出来たであろう。

先行逃切を得意とするハミルトン。
彼はSCが導入されるレースでは更にめっぽう強い。
その彼がポールを取りに行き戦略どおりにポールを獲得すれば、
2位のクビサがじりじりと離れ、3位のライコネンは追い付けない詰まらないレースも予想されたが、やはりレースは終わってみないと分からない。
誰がどこで何をするのか。
それが予想し難いのがこのカナダGPであることを忘れてはならない。

レースの序盤、早くもSCが入る。
原因が大きなクラッシュではなかった所は良かった点だろう。
それに先導されピットレーンがオープンになった瞬間、一斉に給油&タイヤ交換のマシンが入ってくる。

各チームがそれぞれの仕事を終え、最初にピットレーン出口に向かったのはクビサだった。8秒ちょっとのストップ時間。
彼は元々の予定通り2ストップ作戦を披露した。
続くはライコネン。タイム表示は出なかったのだが、恐らく2ストップだったであろう。
この2台が今回のレースを引っ張るべく出口に臨む。
しかしそこに罠があった。

去年はフェラーリのマッサとルノーのフィジケラが赤信号無視で結局は黒旗を振られた。
同じミスは犯してはいけない。
クビサは去年もその信号は見ていた。今年も出口手前でストップし、期を伺う。
ライコネンもチームからの無線を受け取りクビサの横に陣取る。
既に次のスティントは彼らの心のうちで始まっていた。
そこにあろう事か、マクラーレンのハミルトンが追突を犯してしまう。

マクラーレンの給油時間は10秒ちょっと。
レースでまさに先頭を走り、後続をじりじりと引き離しに掛かっていたハミルトンにSC導入でそのアドバンテージが無くなり、更に重めの給油活動で順位を落としてしまった所に彼の焦りがあったであろう。
前にマシンが詰まっている。
ブレーキだけでは止まれない。
とっさにステアリングを左に切るハミルトン。
しかしそこへは今年のチャンピオンシップを争う第一候補のライコネンがいた。
色々と邪推はされるだろうが単純にこれは、追突を避けてステアリングを切ったに過ぎないと私は思うのだが、あれを計算でライコネンに追突したとなれば彼の危険回避行動はおおよそ人並みを外れた反射神経だろう。私も似たような経験は何度かしているのだが、当たる瞬間ってステアリングを切ったりする事の方が標準なので今回はそれを信じたい。


これにていきなりハミルトンとライコネンがレースから脱落する事になった。


ついでに言うがニコももう少しで止まれた所だが惜しくもハミルトンに追突してしまった。
ニコは結局は完走したのだがポイントは獲得できず。
今年は彼の走りに大きな注目を集めているが、終わってみればカズキとのポイント差が1と言う僅差。一発は見せられてもまだレースをまとめるには至らないのかもしれない。今年はそれが彼の課題なのか?このまま一発の速さだけでも見せ付ければ来年の移籍には有利に動くのは当たり前だが、それにプラスして結果も欲しい所だ。


レースに戻ろう。
クビサがそのままレースに復帰する。

先頭は同じチームのニック・ハイドフェルド。
その後ろにホンダのバリチェロと続くがここでBMWに取って更に有利な展開になっていた。
バリチェロのペースが遅く悠々とニックがその差を広げていく。

この時点でニックの優勝を思い描いてしまった。

忘れてはならないもう1台のフェラーリを操るフェリペ・マッサ。
あろう事か彼は先のピットストップ後にもう一度ピットに向かう。
給油がされてなかったらしい。
去年からフェラーリのピット作業は色々と疑問が多くなった。
これはやはりロス・ブラウン一人がいないだけでチームの士気が低下していることが分かる。
今のバルドーでは役者不足かもしれない。
こんあありえない展開になっている最近のフェラーリに付け入る隙は生まれてくる。



先導のニックが意外にもレース半分行く前にピットに入った。
ここで給油。12秒で満タン。そしてスーパーソフトタイヤ。
変即だが1ストップ作戦に切り替えたようだ。
この作戦は掛けだったが結果的には悪くないものとなった。

満タンに給油を追えレースに復帰するその真後ろにアロンソが迫る。
重いマシンを操るニックに猛然と襲い掛かるアロンソ。
しかしながら今のルノーのマシンでは重いBMWを抜き去る力は無いようだった。

SCが出てからアロンソの後ろにいたネルソン・ピケJrは今回は良い勉強の場になったはずだ。アロンソを後ろから捉えそれに付いていけるかどうかが大きなポイントになっていただろう。
しかしやはりと言うか、ピケは早々と脱落する。

結果的にアロンソを押えきる事が出来たニック。
アロンソは失う物が無い今年なので果敢に攻めた結果、レースを脱落する事になる。
私から見るとどうもアロンソはこのカナダは鬼門となっているように見える。
これだけ相性が悪いサーキットは彼にとって他にはないだろう。


順当に2ストップ作戦を演じるマシンと1ストップ作戦を演じるマシンで結果的にも差は歴然と出た。これもカナダの難しさであろう。
ヤマを張った作戦が当たるか外れるかも重要な1ポイント。

トヨタの2台は今回はそれが当たった。
マッサの最後の猛追をグロックのタイミングの悪いミスでポジションを失ったが結果的には4位と6位を獲得した。
グロックは逆にこのカナダでは相性が良い。

今回のマッサは結果には不満があったろうが、彼の最近の成長はやはり著しいと思う。このレースを良く5位でまとめたものだ。
彼が見せたオーバーテイクショーは見事と言うほかは無い。
速度差は確かにあるが、彼はフェラーリのポテンシャルをちゃんと使えるようになり、更に今回思ったのはその間の取り方が絶妙だった。
オーバーテイクの瞬間の少し前は大抵前の車との車間があいていた。
冷静に隙を伺い前が開いた瞬間には躊躇無く踏み込むようなレースをマッサは演じた。今回は助演男優賞ものではないだろうか。

あれで最後にグロックを交わす事が出来ていたなら最高ではあったが。

他にはベッテルvsコバライネンのバトルも素晴らしかった。
ニコはあっさりコバに抜かれたのだが、ベッテルは絶えず自分が有利なラインを守った。1コーナーの攻防は2コーナーの進入を見据えてのライン。今年は今ひとつだったが先のモナコからベッテルらしい走りが見えるようになった。

逆に最近のコバライネンはやや元気が無い。


レースはニックの勝利と思われたが、その重いマシンで思うようにタイムを稼げず、結果的には2度目のピットストップを終えたクビサが初優勝をかざった。
ニックにとってはチームメイトと言う事もあり納得は出来なかっただろうがそれは、最近の予選の結果がクビサに対して劣る事から出て来る作戦面の不利さを背負った彼自身の問題でもあるだろう。

日本の中嶋はSC導入後、3位のポジションを走行し、あわよくば?と思わせたが、チーム側はその後も2ストップ作戦を展開。
これも中嶋の一発の速さが無い事から取らざるをえない作戦なのだとしたら、彼の来シーズンは既に危うい物となっているような感じにさえ思えてしまう。更にレースも自身のフロントウイングに乗り上げピットレーンにてクラッシュ。これでは語る所も無い。残念だ。


終わってみればありとあらゆる場面で見ごたえのあるシーンの連発のカナダGPだった。

クビサはぐったりした顔をしていた。
彼も表情豊かではない性格なのかもしれないですね。
彼におめでとうと言う言葉はまだ私は必要ないかもしれないと思ったりする。その理由は今後まだまだあの表彰台の真ん中に立つ機会が多いドライバーだと直感したからだ。
この若者はきっと怖いドライバーになりそうな予感がする。
そのスタイルは時には荒々しいがなかなか冷静にレースを進める事も多い。まだまだ未完の大器なのだろう。それゆえに今後は注目に値するドライバーだと思えてしまう。


終わってみれば良い所にいたクルサードが自身62回目の表彰台。
今回はプレカンで3人とも饒舌に話をしていた。あんな長いプレカンは初めて見るかもしれない。
崖っぷちのクルサードがしっかりと表彰台を確保した所で、そのポジションから中嶋の結果をつい邪推してしまう。
邪推と言えば、最後に勝利を勝ち取ったクビサの位置。
ライコネンもハミルトンもその場に残れば優勝の可能性もあったと言う訳だ。更に言えばピットでミスが無ければマッサもありえただろう。


それだけ今回のカナダGPは一つのレースに色々なことが凝縮されていた。昨日実はビデオも見返したのだが、ここ最近でそんなレースは私にも記憶が無い。

結果云々よりもその経過を充分に楽しめたレースだった。




レース後、ハミルトンが次のフランスで10グリッド降格のペナルティ。本来ならば黒旗が出る内容なのでこれは仕方が無いだろう。
ニコにも同じ裁定が下ってしまった所は勿体無いがここで腐らずに集中力を発揮して欲しい。

そしてF1はヨーロッパに戻ってくる。
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今年のルノーが遅い訳

表題の通り、今年のルノーが何故遅いのか。
去年もそれほど遅くなかったのですが、今年はチャンピオンだった
アロンソをも向かえ万全の体制に見えたルノーですが、開幕してみると
去年よりそのポジションは下に降りている感じがします。
更に今週のバルセロナテストでは良いタイムを出しましたが、
それがあの色んなコンストのパクリしまくりエアロの出来のおかげなのか全く違う所にあるのか。

元々ルノーエンジン自体は高評価だったと言う訳ではありません。
しかしながらエンジン開発凍結の現在、それは極端に影響する部分とも考えにくいので、では遅くなった理由はどこにあるのか?と言う部分を考えてみます。

ルノーは05,06年でアロンソがチャンピオンを獲得した年は速かった。
どの部分が速かったのか?
それはマシンバランスが良く、しっかりとしたグリップからコーナリング性能が良かったと言う点に付きますね。
それをアロンソがしっかりと使いこなした結果でしょう。

その時と今の変更点と言えば、タイヤ。
当時はミシュランタイヤだったのが現在はブリヂストン。
ただこの変化は流石に今となっては他のチームにそれほど差を付けられる物ではないのがF1の進化の世界です。
アロンソは去年マクラーレンで序盤こそ苦労しましたが、半ば以降は浜島さんも認めるほどタイヤの使い方が上手くなった。
むしろハミルトンの方がタイヤを酷使すると言う評価になったものである。
となると、BSタイヤがそんなにルノーに合わないのか?と言う問題でもなく、その辺もある程度は既にクリアされているはずです。


この辺で核心に迫りましょう。
その答えは足回りにあります。
ハイパフォーマンスを誇った当時のルノーにはマスダンパーがありました。それにてマシンの重心やコーナリングバランスを整え、他のマシンに比べて非常にスムーズに曲がりやすいマシンを作っていたのだった。
そうなると当然ブレーキング時のマシンの傾き等も扱いやすくなり、ドライバーにも優しいマシンになっていたのだ。

突出したエンジンパワー、突出したエアロ性能、とか言う「突出」した何かも大きな武器になりますが、それらはある特定の条件の時に速いと言う結果を導き出すので、当時のルノーのように全体のバランスが取れているマシンが結果的にはシーズンを戦う事において有利な展開に持っていきやすいのは周知の事実。
それが現在のルノーにはなかった。

そのマスダンパーほどの足回りを開発出来たチームがでは今何故あの位置に下がっているのか?と言うとそれは・・・

去年から言われているスパイ疑惑騒動の渦中に未だにあるからなのです。

去年のシーズン中盤に既に日記には書いたのですが、マクラーレンがルノーへのスパイ疑惑を提示していました。
あの時私は「藪をつつくと蛇が出る」と言う表現で口を濁したのですが、シーズンが終了する頃にこの問題は当初の予想よりも大きくなったのです。マクラーレンのみ制裁の対象とされた事が。
ルノーはFIAのお膝元であるフランスのチーム。
実際彼らがアロンソを要して2年連続でチャンピオンを獲得した裏にはある程度のレギュレーション違反には目をつぶってもらったと言う裏もあったりするようです。
(フェラーリも大抵有利な判断をもらったりしますので、どっちもどっちですけどね。)

ただマクラーレンに対してあれだけの罰則が課せられ相当な大問題に発展したスパイ騒動と言う物に対しては、チーム側だけでなく主催者側もデリケートに扱う事を余儀なくされてしまった。

ルノーは既に新しいサスペンションを開発していると言われていた。
それが今だ疑惑騒動の渦中にあり、レースで使用出来ていなかったのだ。噂によるとそれはマクラーレンのサスに酷似していると言われている。そのまま使うとこちらもスパイ疑惑騒動に巻き込まれる可能性が高く、チーム側も使用を止められている立場にあった。

つまり今年のルノーは当初から有利な選択を捨てて不利なマシンにてシーズンを開幕していたのだ。

そして今回のバルセロナテストで使用した新型のサス、ミハエルを抑えてアロンソがトップタイムを叩き出した。
この時使われたサスがマクラーレンの模倣と疑われるものではなく、
マスダンパーの改良したものだとルノーから発表があった。
もちろんそれが本当かどうかは私には分かりませんが、次のバルセロナから一気に変わる可能性はあると言う事ですね。

ひょっとしてフライアウェイは捨ててヨーロッパラウンドまでFIAから使用禁止とされていたのかもしれません。
ただその新しいサスペンションが次回から投入される事になりそうです。

去年のスパイ騒動は他のチームにも影響を与えました。
そしてレギュレーションに再確認も強い影響が出ています。
エアロマシンを要するフェラーリが去年モンツァで負けた理由は、そのブレーキシステムがレギュ違反なのではないか?とのマクラーレン側からの提案がありFIAが動いた。その結果、フェラーリはそのブレーキをモンツァ移行使っていない。肝心のレースではライコネンがフリー走行で大クラッシュを喫する。あの時のマシンの挙動もブレーキの状態が悪かったのでバランスが崩れたのではないだろうか?それはマッサの決勝でも似たような事が。
それまで使われていたフェラーリのブレーキシステムを模倣して、現在他のチームも導入を試みているのですが、スパイ疑惑に巻き込まれることを恐れて公けには出せないチームもあります。
ちなみにフェラーリのブレーキを指摘したマクラーレンですが、何故そのブレーキシステムを知っているのか?と言う問いでスパイ疑惑が核心に変わったとも言われています。その時流出した情報が他のチームにも届いて実際に使いたいと思っているチームがそれを使えば、今年は躍進する事でしょう。

結局この世界は狭いもので、スパイ騒動なんて付いて回ってくるのですよ。多かれ少なかれ。

とりわけ来週のレースではルノーの進化を見たいと思っています。
どこまで盛り返してくるのか。それが今一番の楽しみですね。

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